海に沈んだ馬

アーティスト杉並混声合唱団
作詞スルツキー, 江川卓
作曲岩河三郎
馬は泳ぎを知ってます
けれど上手じゃありません
遠くへなんか行けません
船の名前はグロリヤ号
りっぱな名前にふさわしく
大海原をものともせずに
船はぐんぐん行きました
船のお客は一千頭のお馬たち
やさしい鼻づら寄せあって
いつも足ぶみしてました

一千頭のお馬に四千のひずめ
けれどひずめはこんなにあっても
しあわせを運んで来てはくれません
はるかな海の中で
敵の機雷が船底に
ぽっかり穴をあけたのです
あわててボートに乗りうつり
はしけにすがる人間たち
けれどお馬はそのまま海を泳ぎます
どうする訳にもいきません
ボートにも筏にも
お馬の乗る場所がないんです
にんじん色の小さな島や
栗毛色の小さな島が
青海原をゆきました

何でもないさこの位
海を河だと思いこみ

お馬は平気でおりました
ところがおかしな河なんです
力の限り泳いでも
いっこう岸辺が見えません
突然お馬はいなないて
抗議の声をあげました
誰なんだ僕等を海に沈めたのは
お馬はみんないななきながら
海の底へと行きました
やがて最後の一頭も
水底深く消えました

お話はこれでおしまい
けれどやっぱりかわいそうですね
とうとう陸を見られなかった
人参色や栗毛色のお馬たちは・・・・・・・・・

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