たじま牛 (組曲「小さい歳時記」より)

アーティスト杉並混声合唱団
作詞山本和夫
作曲岩河三郎
いやがる子牛をつれていくのは誰だ
牛市につれていくのは誰だ
山また山にかこまれた村の
まんなかをはしる雪の道を
ふりむこうとするのにふりむかせまいと
荒々しくひっぱり
子牛をひいていくのは誰だ
母牛の叫びが
村にいんにこもってる
おばあさんはその門出に
ニボシをくるんだ「おひねり」を
幸でね
と子牛の赤い首輪にさしてやった
悲しいアクセサリーをつけてもらって
子牛はおばあさんを横目で見上げた

たじまの山の村では
人間が牛とからだをすりよせて生きている
牛が人間にからだをすりよせて生きている

今日の雪は
この山の村では根雪になるだろう
嫌がって
両足を並べてつっ立つのに
荒々しくどなって
子牛をひいていくのは誰だ

家の前では
雪をふんでるおばあさんが
首をのばして見送っている
分校では
中一の太一君の机は一人ぼっち

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