クルス(十字架)の島

アーティスト杉並混声合唱団
作詞山本和夫
作曲岩河三郎
玄界灘の 荒波寄せる
小さな孤島(しま) 黒島
人は かくれ切支丹(きりしたん)の里という
その昔 踏絵の裁きをのがれて
イエスの子羊たちが
移りすんだ十字架(クルス)の島
悲しい伝説の 今日も息づく黒島 殉教の島

幸せはいずこにあるか 貧しくとも清き生命は
守らねばならぬ
神は遠かった

背に十字架を秘めた
観世音菩薩に 祈りつづける小羊たち
掌(たなごころ)にこっそりと
小さな十字架を にぎりしめる小羊たち
みんなはそれぞれの
かくれ切支丹を かくしもって祈った
だが うしろにしのびよる 踏絵の暗き影

歴史を血で染めた 悲しき踏絵
むちがうなり 鉄のくさりがうめく
裁きの庭の踏絵
受難の小羊たちは 今日もまた
その踏絵に口づけし
官憲の剣(やいば)を 体で受けとめ
血吹雪の下で
マリアさまを呼びつづけて 死んでいったという

じっと忍べば じっと祈りつづければ
悲しい小羊たちの 祈りの声の列にも
光はふりそそいだ
十字架の島にも燦々(さんさん)と光は輝いた

今朝も爽やかに アンジェラスの鐘が
青空に響きわたり
金に光る天主堂の 十字架にこだまする

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