ラストレター

アーティストさだまさし
作詞さだまさし
作曲さだまさし
これが 今夜のラストレターになりますと
ラジオからDJが語りかけている
故郷を捨てた人の故郷を懐かしむ言葉が
深夜の空から降り注ぐ

自分で 捨てたもの或いは捨てられたもの
酷く傷ついたことや激しく傷つけたこと
大好きで大嫌いで懐かしい誰かを
人はいつでも恋しがっている

ああ 都会というものは
ああ 切なすぎるほどの
矛盾で 満たされているようだ

これが 今週最後の曲になりますと
誰かの故郷を慕(しの)ぶ歌が流れる
海辺の町の風や汽笛や魚の臭いが
切なく恋しいときがある

愛も 憎しみも嫉妬も慈しみも
教えてくれたのは母と故郷
もう帰れない人は故郷で暮らせる人を
羨むこともあるだろう

ああ 故郷というものは
ああ それほど懐かしい
矛盾の 始まった町のことだ

ああ 生きるということは
ああ 痛みを愛おしみ
矛盾を 飲み込むことのようだ

あなたがくれた最後の手紙の
あなたの文字が目の中で滲んでゆく

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