おなじみの 裏町のスナックで
氷がカチリと溶けると
男たちはやっと 笑いはじめるだろう
女たちは待ち続ける 夜を迎えるだろう
きみはいつも昼の光にたち
ぼくはいつも夜のカウンターに腰かけていた
だから二人が つかのまに話し合えるのは
ほんの偶然というやつさ
きみは長い夜に疲れ
ぼくは長い光に 疲れてきたので
長かった旅路の果てから
ぼくは戻ってきたけど
男たちは酒を 夜に流しこみ
女たちはもう姿を見せなかった
きみはいつも街の角にたち
ぼくはいつも風に背中をおされていた
だから二人が つかのまに話し合えるのは
ほんの偶然というやつさ
きみは長い旅に憧れ
ぼくは長い旅に 疲れてきたので