真っ白の月が空に穴をあけ 何もかも吸い込んで
喫茶店 二人話す言葉さえ無くなってしまうのです
空にいくつも浮かんでは消えるひこうき雲
魚は躍る!お皿ごと平らげて
ゆらゆら浮かぶ小舟は乗り捨てて
真夏に光るビードロをベコベコと
隣で鳴らす影は伸びて消えたよ
真っ昼間太陽燦々ふりそそぎ 何もかも溶け出して
沈黙を取り?った言葉はおしなべで上滑り
平熱高めのその手 つないで汗まみれ
魚は泳ぐ! 聴こえない声を待つ
耳を塞いで知り得ないことを知る
真夏に光るビードロをベコベコと
隣で鳴らす影は伸びて
魚は躍る!お皿ごと平らげて
真夏に光る
嗚呼、もう、それだけ